殷富門院大輔(いんぶもんいんのたいふ)
小倉百人一首 090番
(上)
見せやばな 雄島のあまの 袖だにも
(下)
濡れにぞ濡れし 色は変はらず
▼音声
読み
みせばやな おじまのあまの そでだにも
ぬれにぞぬれし いろはかわらず
現代語訳
涙で色が変わってしまった袖をあの人に見せたいものです。
小島の漁師の袖さえも、あんなにも波で濡れていても色は変わらないのに・・・。
解釈
つれない相手を嘆き、訴える恋の歌
作者とプロフィール
名前:殷富門院大輔(いんぶもんいんのたいふ)
性別:女性
生没年:不詳
藤原信成の娘で、後白河上皇皇女の亮子内親王に仕えていました。
また、藤原定家・寂連法師・西行法師・源頼政などの多くの歌人と交際をもっており、当時を代表する歌人でした。
雑学・豆知識
実際の恋愛の際に詠んだ歌ではなく、歌会の時に発表した歌です。
雄島は仙台湾の松島群島の一つ。松島海岸駅から徒歩5分にあります。
[map_tb:宮城県宮城郡松島町松島]