皇太后宮大夫俊成(こうたいごうぐうのだいぶしゅんぜい)
小倉百人一首 083番
(上)
世の中よ 道こそなけれ 思ひける
(下)
山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる
▼音声
読み
よのなかよ みちこそなけれ おもいいる
やまのおくにも しかぞなくなる
現代語訳
世の中という道から逃れる道は、存在しないと思いましょう。
こんな山奥でも鹿が悲しげに鳴いている。
解釈
世の中の苦しみから逃げる手立てはないという悲しさの歌
作者とプロフィール
名前:皇太后宮大夫俊成(こうたいごうぐうのだいぶしゅんぜい)
性別:男性
生没年:1114~1204年
藤原俊忠の子で、名前は藤原俊成といい、この百人一首を作った藤原定家は子にあたります。
藤原俊成が歌を詠むときは、常に古い着物を着て正座をし、桐の火鉢を抱きながら詠んでいたそうです。
雑学・豆知識
藤原俊成が27歳になった節目として詠んだ歌です。