藤原基俊(ふじわらのもととし)
小倉百人一首 075番
(上)
契りおきし させもが露を いのちにて
(下)
あはれ今年の 秋もいぬめり
▼音声
読み
ちぎりおきし させもがつゆを いのちにて
あわれことしの あきもいぬめり
現代語訳
「任せておきなさい」という、恵みの露のような貴方の約束を頼りに待ち続けていましたが、ああ、今年の秋もむなしく過ぎ去っていくようです。
解釈
約束が果たされなかった事を悲しむ歌
作者とプロフィール
名前:藤原基俊(ふじわらのもととし)
性別:男性
生没年:1060~1141年
右大臣藤原俊家の子で、名門の生まれですが、昇進には恵まれませんでした。
歌の才能も持っていましたが、人格のせいであまり評価されなかったようです。
雑学・豆知識
出家している息子を出世させようと働きかけ、約束までこぎつけたのに、約束が果たされなかった事について問いただす意味で贈った歌です。