喜撰法師(きせんほうし)
小倉百人一首 008番
(上)
わが庵は 都のたつみ しかぞすむ
(下)
世をうぢ山と ひとはいふなり
▼音声
読み
わがいほは みやこのたつみ しかぞすむ
よをうぢやまと ひとはいふなり
現代語訳
都の東南にある宇治山に私の庵はあります。
その場所は、鹿も住むのどかで澄んだ空間です。
私は好んで住んでいるのに、世間の人は世を憂しとして避けて住んでいると思っているようです。
そんな事は全然ないのになあ・・・。
解釈
干支の遊び歌
作者とプロフィール
名前:喜撰法師(きせんほうし)
性別:男性
生没年:未詳
経歴や家柄などが分からず、謎の人物です。
喜撰法師の名で伝わっている歌は、現在この歌のみです。
雑学・豆知識
この歌は、干支の遊び歌といわれているように、歌中に「う(卯)」「たつ(辰)み(巳)」の3つの干支が入っています。
最後が午ではなく、鹿の所が色々な推測を呼んで楽しい歌となっています。