三条院(さんじょうのいん)
小倉百人一首 068番
(上)
心にも あらでうき世に ながらへば
(下)
恋しかるべき 夜半の月かな
▼音声
読み
こころにも あらでうきよに ながらえば
こいしかるべき よわのつきかな
現代語訳
不本意にも、この世の中で生きながらえることができたとしたならば、その時はこの美しい月を恋しく思うのだろうか?
解釈
不遇な現実も、過去となれば懐かしむ事が出来るであろうかという、嘆きの歌
作者とプロフィール
名前:三条院(さんじょうのいん)
性別:男性
生没年:976~1017年
第67代天皇で、36歳で天皇位につきますが、目の病気に悩まされたのと、藤原道長の策略により、後一条天皇に譲位させられました。
雑学・豆知識
天皇の位を譲る決心をした時に詠んだ歌だといわれています。
折りしも、失明する前に見た月なので、一層心に焼きつく光景だったようです。