相模(さがみ)
小倉百人一首 065番
(上)
恨みわび ほさぬ袖だに あるものを
(下)
恋にくちなむ 名こそ惜しけれ
▼音声
読み
うらみわび ほさぬそでだに あるものを
こいにくちなん なこそおしけれ
現代語訳
貴方のことを恨んで泣きくれ、袖を乾かす時間も惜しいくらいなのに、この恋によって、世間体が悪くなる自分がとても惜しいと感じられます。
解釈
恋の噂に朽ち果てそうな自分を惜しむ歌
作者とプロフィール
名前:相模(さがみ)
性別:女性
生没年:1000~?年
出生と生没年が不明の女性で、大江公資と結婚しますが、藤原定頼と関係を持ち離婚します。
藤原頼道時代の歌合で活躍しました。
雑学・豆知識
この歌の解釈には2つの説があり、「涙で毎日濡れている袖さえ朽ちないのに、自分の名前は朽ちてしまった」というものと、
「毎日泣いたために袖が朽ちてしまったように、自分の名前も朽ちてしまった」という説に分かれています。