光孝天皇(こうこうてんのう)
小倉百人一首 015番
(上)
君がため 春の野に出でて 若菜つむ
(下)
わが衣手に 雪は振りつつ
▼音声
読み
きみがため はるののにいでて わかなつむ
わがころもでに ゆきはふりつつ
現代語訳
貴方のためにと、春先の野にむかい春の七草を摘み取とっていたら、袖先に雪が舞い降りてきましたよ。
解釈
春の訪れと、献身的な優しさの歌
作者とプロフィール
名前:光孝天皇(こうこうてんのう)
性別:男性
生没年:830~978年
第58代天皇で、仁明天皇の皇子。
在位は4年。
芸術を理解し、文学を好んだ聡明な人だったようです。
雑学・豆知識
歌の中に出てくる若菜とは、せりやなずななどの、いわゆる春の七草だったようです。
暖かい汁物にして食べると、邪気を払うとされていました。
光孝天皇がまだ親王の頃に詠まれた歌で、若草を送った相手は分かっていません。