恵慶法師(えぎょうほうし)
小倉百人一首 047番
(上)
八重葎 しげれる宿の さびしきに
(下)
人こそ見えね 秋は来にけり
▼音声
読み
やえむぐら しげれるやどの さびしきに
ひとこそみえね あきはきにけり
現代語訳
幾重にも重なったつる草が囲む家に訪れる人はいないが、秋だけは相変わらずやってくる。
解釈
秋が来るという歌
作者とプロフィール
名前:恵慶法師(えぎょうほうし)
性別:男性
生没年:不詳
兵庫の国分寺講師を務めた人物ですが、俗姓や系譜、生没年など詳しいことは不明の人物です。
幅広い貴族達との付き合いがあったようです。
雑学・豆知識
八重むぐらとは、つる科の雑草の総称です。
この歌は秋の歌ですが、本来、八重むぐらは夏の季語として使用されることが多いです。
「河原院」という豪華で有名な屋敷が、荒れ果てた姿を見て哀れに思い、詠んだ歌です。