文屋朝康(ふんやのあさやす)
小倉百人一首 037番
(上)
白露に 風の吹きしく 秋の野は
(下)
つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける
▼音声
読み
しらつゆに かぜのふきしく あきののは
つらぬきとめぬ たまぞちりける
現代語訳
白露が溜まっている秋の野に、風が吹くと、露がぱらぱらと零れ落ちていく。
その姿はまるで、水晶の球が零れ落ちているようだ。
解釈
露珠の美しさを詠った秋の歌
作者とプロフィール
名前:文屋朝康(ふんやのあさやす)
性別:男性
生没年:不詳
文屋康秀の子。
902年に大舎人大允となったが、それ以外の事は不明の人物。
雑学・豆知識
白露は白い玉の事で、水晶や真珠のことを指します。
この時代、露の美しさは人々の心を突き、露を珠に見立てた歌が無数といってもいいほど存在しているようです。