三条右大臣(さんじょうのうだいじん)
小倉百人一首 025番
(上)
名にし負はば 逢坂山の さねかづら
(下)
人に知られで くるよしもがな
▼音声
読み
なにしおはば あふさかやまの さねかづら
ひとにしられで くるよしもがな
現代語訳
逢って寝るという名前をもつ坂山のさねかずら。
その蔦をたぐりよせることで、寝床を共に出来るように、誰にも知られず貴方と逢える方法を知りたいものです。
解釈
人目を気にしながらも逢いたい恋の歌
作者とプロフィール
名前:三条右大臣(さんじょうのうだいじん)
性別:男性
生没年:832~932年
本名は藤原定方。
管絃の名手であると同時に、庇護者として従兄弟の兼輔と活躍しました。
雑学・豆知識
歌の中で出てくる「さかねかずら」は、蔓草の一種で、冬になると赤い実をつけます。
蔓の中には粘着性の液があり、その液を男性は整髪料として利用していたといわれています。