大江千里(おおえのちさと)
小倉百人一首 023番
(上)
月見れば ちぢにものこそ 悲しけれ
(下)
わが身一つの 秋にはあらねど
▼音声
読み
つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ
わがみひとつの あきにはあらねど
現代語訳
秋の月を見ていると、様々な物事が悲しく感じ取れてしまう。
秋は私だけに訪れるものではないのに・・・。
解釈
秋の寂しさを詠った歌
作者とプロフィール
名前:大江千里(おおえのちさと)
性別:男性
生没年:未詳
漢学者の大江音頭の子。
学者兼歌人兼漢学者。
雑学・豆知識
この歌は「白氏文集」にある漢詩の「燕子桜中 霜月ノ色 秋来ツテ 只一人ノ為ニ長シ」(燕子楼に霜が降りる夜、秋は私一人の為に長い)を翻案したものになります。
父子ともに優秀な漢詩一家でしたが、千里以降にも優秀な漢学者を多数輩出しています。