鎌倉右大臣(かまくらのうだいじん)
小倉百人一首 093番
(上)
世の中は つねにもがもな 渚こぐ
(下)
あまの小舟の 綱手かなしも
▼音声
読み
よのなかは つねにもがもな なぎさこぐ
あまのおぶねの つなでかなしも
現代語訳
世の中は常に変わらないものであって欲しいと願います。
渚を漕いでいく漁師が、小船に網をつけて引く様子のような、のどかな景色のように。
解釈
漁師の生活する姿を見て、世の中の移り変わりを重んじる歌
作者とプロフィール
名前:鎌倉右大臣(かまくらのうだいじん)
性別:男性
生没年:1192~1219年
鎌倉幕府3代将軍で、名前は源常朝といい、急死した兄の後を継ぐ形で、弱冠12歳で将軍になります。
鎌倉に住みながらも京都に憧れを抱いており、蹴鞠や和歌を好む、風流を重んじる人物でした。
雑学・豆知識
この歌は、元歌を改良してよりよい歌にするという、「本歌取り」です。